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機能性ディスペプシアについて

胃もたれ、食後膨満感、早期膨満感(食後すぐに胃が充満した感じになり最後まで摂取できない)、みぞおちの痛みや灼熱感(食事時間関係なく)などの症状があり、一方で内視鏡で調べても異常が見られないことがあります。このような症状が、通常半年以上前からみられ、最近その症状が続いている場合に、機能性ディスペプシアと診断されます。

具体的には、胃痛などをきっかけに病院で検査を受けたが、「異常はありません。大丈夫です」と言われて安心したものの、まだ治らないケースもあると思います。また上記症状で長年悩んでいる方もたくさんいらっしゃると思います。このような場合、機能性ディスペプシアなどの機能的疾患を念頭に、相談する必要があります。

 

機能性ディスペプシアを悪化させる原因としては、胃や十二指腸の運動機能の悪化や、ストレス、過食、不規則な食生活、喫煙、アルコールなどがあります。また機能の低下だけでなく、胃などの知覚過敏が原因とも言われています。そのほか、感染性腸炎などの感染症が治った後に、上記症状が出ることもあります。

また、ヘリコバクター・ピロリ感染がある場合、除菌によって機能性ディスペプシアの症状が改善する場合があり、これをヘリコバクター・ピロリ関連ディスペプシアと定義されています。

 

【治療】

睡眠時間を十分に確保するなど生活習慣の改善が奏功することもあります。また食事療法(食べる量や時間、食事内容の工夫、例えば油っこいものやファストフードを控え目にしたり、刺激物を避けたりするなど)も勧められます。背景にストレスが関与している場合にはストレス回避の工夫をしたいところです。また運動も消化管機能の維持には重要です。禁煙も改善を期待できます。

薬による治療も、症状を和らげる方法の一つです。症状が良いときと悪いときを繰り返すこともあり、一旦改善したら減量・休薬し、また必要であれば増量・再開することも検討します。ただし薬だけでうまくいくという訳ではなく、生活習慣その他様々な観点からの治療が必要と考えます。

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