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脂肪肝について

脂肪肝の話

肥満に伴う脂肪肝から肝臓の線維化が進み、肝硬変、さらには肝癌を発症するケースが近年増加しており、脂肪肝など肝臓病の進行を早期発見することが重要となっています。従来の超音波検査(Bモード像)や血液検査などでは、正確な線維化診断が難しく、必要なケースには肝生検という組織診断などが適用されてきました。

肝臓に脂肪が多くたまった状態が脂肪肝です。お酒をあまり飲まない、非アルコール性脂肪肝の方でも肝臓病は進行します。非アルコール性脂肪肝から脂肪肝炎や肝硬変に進行した状態までを含む一連の肝臓病のことを、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)といいます。NAFLDにおいて、肝臓の線維化評価法として超音波エラストグラフィ、MRエラストグラフィによる診断の技術が進んでいます。

 

超音波エラストグラフィとは

超音波エラストグラフィとは、超音波技術を利用した組織弾性イメージング法の総称です。

つまり組織の硬さをみる方法です。エラストグラフィの原理として、ものに伝わる波の速さを測る方法と、組織の歪みを測定する方法に大別され、様々な仕組みを利用した超音波技術の研究が進んでいます。

エラストグラフィによる検査は、肝生検に代わる非侵襲的診断方法として有用視されています。肝生検というのは、肝臓に直接針を刺して組織を採取し検査を行うもので、肝線維化診断の方法としてはゴールドスタンダードですが、痛みや出血のリスクを伴い入院が検討されるなど患者さんの負担も大きく、繰り返し検査しにくいというデメリットがあります。エラストグラフィは、それに代わる評価方法として研究されてきました。肝生検と比べて、超音波エラストグラフィは体への負担がない検査方法であり、新しい病状予測ツールとしても期待されています。

(日本消化器病学会NAFLD/NASHガイドライン、日本超音波医学会超音波エラストグラフィ診療ガイドラインなどから一部引用)

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