胃がんリスク検診について
令和5年度から、胃がん検診の対象が50歳以上の隔年偶数年齢 (年度年齢) に改められました。
これに伴い、今まで受診対象であった35歳~49歳の方に対して、胃がんリスク検診というものが始まります。具体的には、血液検査によるABC検査と、胃カメラによる内視鏡検査をセットにした検診です。35歳~49歳の間に生涯1回検診として受診可能です。胃がんになりやすいかどうかのリスクを判定し、その後の検診計画を相談する良い機会です。
ABC検査は、胃がんリスク層別化検査とも言います。胃がんの大半が、ピロリ菌感染およびそれに伴う胃粘膜の萎縮が原因となり発症することがわかっています。よって、ピロリ菌がいる可能性があるか(ピロリに対する抗体をもっているか)と、胃粘膜萎縮が進んでいるかどうか(血中ペプシノゲンの測定)、について血液検査で調べるという方法です。しかしこのABC検査でリスクなしと判定される方の中には、ピロリ菌に感染したことがあるけれども抗体価が低く、偽の陰性と判定されるケースが紛れています。本来は胃粘膜の萎縮や胃がんの発生が危惧されるケースでも見逃されてしまします。これをカバーするのが、静岡市の胃がんリスク検診です。
ところで、この胃がんリスク検診が向いていない場合があります。例えば過去に胃がんと診断された方、胃切除後の方、既にピロリを駆除した方、何らかの食道・胃・十二指腸疾患で治療中の方、胃酸分泌抑制薬を服用中の方などです。
まずは静岡市 健康づくり推進課へお問い合わせ頂き、受診券を発行してもらいましょう。